松本剛明政調会長/定例記者会見要旨
2005.11.30(水)14:30〜15:00 (於:衆議院本館−第4控室)
総合政策企画会議報告
特別会計改革について、改めて全般的に議論をした。様々な目的税と、特別会計の関係の整理もしていく必要があるといった、ブレインストーミングの議論をした。若林ネクスト経済産業担当と、特別会計作業チームの馬淵事務局長にも入っていただいた。与党は、予算が決まる時期なので、議員が上京してきているが、我が党も議員に上京してきてもらい、どんどん議論をし、早く結論を出していかなければいけない。
また代表からは、マニフェストそのものは選挙の時のものであって、マニフェストに記載されているのが基本的に民主党政策の集大成だが、見直すものは順次見直していかなければいけないとの話があり、その中でも、農業、少子化対策の問題について、改めて見直すように、との指示があった。
原口ネクスト特命担当からは、公務員制度改革について、連合と協議しているという議論の経過報告があった。公務サービスのあり方、公共サービスとは何か、労働基本権の付与という話をしており、今後、処遇の決め方やあり方についても議論が及ぶだろう、ということだった。党内でも、渡辺ネクスト総務担当を中心に議論が進んでいる。代表からは、将来のあり方として、もともと民主党は、公のサービスを全部、官が担うということではない、という社会を描いてきたので、その部分をよく議論してまとめていって欲しいという指示があった。
また、地方自治体では動きがあるが、団塊の世代が60代に入ってくる中で、社会像を早急に描く必要があるという議論が出た。
耐震構造計算書偽造問題
耐震構造計算書偽装の問題については、これまで代表の指示により、私と長妻ネクスト国土交通担当による対策チームで事態の究明に当たってきた。委員会質疑の中で、かなり情報収集していることは認識いただけるだろう。北側国土交通大臣は、純然たる民・民の問題ではないとおっしゃっているので、国はもう少し踏み込んで、急いでやるべきではないか。地方自治体からは、住民の安全確保の対策がいくつか出てきているが、国が連携をしているのであれば、全面的にやっていただきたい。
これらを踏まえて、対策チームを格上げして、対策本部を設置することを了承いただいた。
同時に政策的課題として、規制改革について、民主党では、規制改革は進めるが、安心・安全に係わる部分というのは、責任の所在を明らかにして、場合によっては規制が強化されるようなことがあってもいいのではないか、という議論をしてきた。緩和すべきところは緩和するが、制度をチェックすべきところまで緩和するのは問題があるのではないか、という中間報告が出ていたが、改めて、今回の検査確認機関の民間開放を見ても、その整理を急ぐ必要がある。原口ネクスト特命担当と相談した上で、規制改革なのか、安心・安全の制度構築なのか、何らかの組織を作る必要があるかもしれない。
『次の内閣』会議報告
報告・協議事項
憲法調査会報告
いわゆる国民投票法案と、発議に関する手続きの法案の二本について、枝野憲法調査会長から説明があった。
憲法提言については、すでに総会で了承されているので、その確認をした。
政策金融改革の基本方針について
政策金融について、峰崎ネクスト財務担当から報告があった。現状認識、残すべき機能等については、認識をほぼ共有できたと思っている。いくつか議論が出たのは、組織の見直しについてだ。一つは沖縄振興開発金融公庫で、琉球政府時代に県民の方々の資産がベースになって出来ている要素があることを考えると、一概に考えられるのかということで、引き続き、大島ネクスト沖縄北方問題担当を交えて、議論していくことになった。むしろ、沖縄で見ていただくというのも一つの考え方だという意見もあった。また、海外でプロジェクトを経験された方は、国際協力銀行は大変大きな役割を果たしているということを言われたし、各金融機関についてもそれぞれの見解が出されたが、方向としては、政策金融というものの使命は、一定程度まだ残っているということで、整理をし、政策金融を行う機関を一つはおいておく必要があるという結論となった。例外として沖縄の問題はあるが、政策投資銀行の大企業向けは外へ出し、公営企業金融公庫は地方へ預ける、商工中金は株式会社化をして外へ出す、ということになった。
調査会の設置について
公務員制度改革、分権について、調査会設置の確認をした。
また、インターネット選挙については、来年の通常国会に法案が出てくるだろうと思っており、与党側からは最近そうでもないという話が聞こえてくるが、是非やっていくべきだということで、鈴木ネクスト文部科学担当が、文部科学ということではなく、特に詳しいということで、調査会長をお願いした。
耐震構造計算書偽造問題について
今日私は久しぶりに国会で質問したが、北側大臣はお疲れだったのか、かなり気が短くなっておられるなという印象だったが、頑張っていただくしかないだろう。いろいろ質問したが、大臣のところに情報が入ったのは11月15日、と答えられた。昨日、国交省に対し、改めて、立ち入り検査の状況とか、最初に情報が入ってからの状況などを、大臣から説明いただきたいというお願いをした。事実関係だから役所から説明をさせていただきます、ということだったが、ダメだと、大臣がこういう報告を聞いているという答弁で構わないから、大臣に上げた形で答弁してほしいとお願いした。大臣にどういう報告が上がっているのかが非常に大事なポイントだ。11月15日に大臣に報告があり、16日に大臣が大変な問題だと指示され、17日に東南アジアの交通関係大臣の会議に行ってすぐ帰ってこられた。公表するときには、臨時代理の沓掛国家公安委員長が発表された。偶然かどうかわからないが、当該省庁出身だった国家公安委員長は、民・民の問題で一応発表しておきます、というニュアンスで発表された。帰ってきて大臣は、これは民・民の問題ではないと言われたので、このあたりの大臣の政治感覚は評価するが、そこから先をちゃんとやらないと、残念ながら大臣の孤軍奮闘か、大臣の口だけになってしまうから、しっかりおやりいただきたいと申し上げた。
今回、ここに大きな問題があると感じている。第一報は10月26日に入ったが、その段階では係長レベルで返して、28日になってから大事になったが、11月8日ぐらいにやっと局長・審議官に入っている。担当課から一つ上に上がるのに一週間、そこからさらに大臣へ上がるのに一週間。ただし局長に上げる時に、大臣秘書官にも同時に上げようとして、その日は休みだったので後になったと書いてあるが、大臣秘書官には同じぐらいに入っているだろう。ただ、大臣に入るまで一週間かかっている。これが今、この国の一番の問題であり、今日の審議でもそういうところがよく見えてくるのではないか。二週間というのは、間が悪ければ致命的になりかねないおそれがあり、一週間、二週間もかかったというのは、極めて重要な問題だ。逆に、大臣の耳に入れば二日で公表するという話になっている。
政策金融改革について
政府与党案との違い
政府与党案の細かい中身を今後見ていきたいが、縦割りを排除、政策金融の不要なものを見直そうという、看板として掲げている原理原則についてはしっかりおやりいただきたい。我々は違いを出すために国政をやっているわけではなく、どうすれば日本の国にとって良いかということをやっているので、少なくとも現段階では、結果としてほぼ似たような形になっているかもしれないが、11月8日に中間報告をし、議論を重ねてきた結果として、そういうところへ来ている。与党もこれからどういう形で最終的に決着していくのか、見極めていかなければいけない。議論を拝見する限り、今までは一つにすることに専念されており、そのことを縦割り排除のきっかけとする考え方はあると思う。
例えば、天下りをすぱっと止める、と言っていただきたい。結局各部署に残るようであればなんの意味もない。また、政府系金融は出口の改革だ、と言うが、郵貯の300兆を超える金がある中で、政府系金融機関は30兆、残りの9割の改革をどうされるのか。ほとんど財投債、国債に流れている部分が多いので、税の使い方、税のあり方につながっていくし、財投機関もたくさんある。
政策金融が現状において必要だということは認めるが、戦後60年、市場経済を育ててきた中で、金融市場を育ててこなかったツケが残っているのではないか。中小企業が設備投資をしようという時には、何らかの形で株式を発行し、儲からない間は金利コストがかからないようなお金を集めることが出来るのが本来の形なので、こういうマーケットが育っていないからこそ、政策金融が中心になってきている。この問題についても取り組んでいきたい。現状認識の6項目が重要で、この仕組みができれば政策金融の使命はかなりの部分が終わるが、逆に、現在は使命を果たす体勢が出来ていないということだ。改革には、下手すると10年ぐらいかかるだろう。
三位一体改革について
広く考えれば、三位一体とは「公」の改革ということだろう。全体としてどういう公共サービスが提供されるべきなのか。それは中央がやるのか、地方がやるのか。
今日設置した分権調査会に「地方」がついていないのには理由があり、官と民の「分」、中央と地方の「分」、そういった全てを整理していきたい。また、公を担うにあたっても、営利でない「民」もあるので、それぞれ担っていく分野を整理していきたい。業務の部分からしっかりと見直しをしていくことが公の改革になっていくと思う。
渦中にいる人は大変だろうが、三位一体の改革によって、国民にとって何がどう変わるのか。役割分担が変わって、厳しいツケをどっちが担うのかという、爆弾を投げ合っているような議論に見えるが、財政的な理由だけでやっているのは、せっかくのチャンスなのに、非常に残念だ。結局、金額をいくら財源移譲するか決める、それに伴って、出来るだけ権限が移らずに金だけ押しつけられる案件を探し回るという、それぞれの役所で押しつけあう形が続いているが、もう一度原点に返って、それによって質のいいサービスが提供されるのか、全体として負担が下がるのか、そこの議論をしていく必要がある。
医療制度改革について
去年の年金制度の議論でもそうだが、負担と給付が整理できて、マクロ経済スライドを入れると国民の生活がどうなるのか、という視点がない。年金全体の財政がトントンだから大丈夫だ、ということだけが言われており、結果として、一人当たりの受け取る年金が下がると、どんな生活が保障されるのかについての言及がない制度設計になっている。今回の医療の議論でも、個々の負担を増やすとか減らすとかで、最終的なゴールは、トータルの財政が回るとか回らないとか、その計算についても疑義ありだが、そういう結論になっており、順序が逆だと思っている。医療制度は様々な問題を抱えており、いかに低いコストで解決をするかも大事だが、同時に、他の制度的な問題も解決しなければいけない。総額の議論から逃げるつもりはないが、年金も医療も、総額の議論が済んだら終わり、というのは非常に危険だ。現実に被用者の自己負担が1割から2割に上がった時、2割から3割に上がった時、患者や保険料を支払っている人々にとっての改革案が出されたが、実現にはほど遠い状況のまま、次の値上げが繰り返されている。我々は、医療提供現場の状況についてもヒアリングをしているし、そういう立場から議論をしていきたい。
以上
