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郵政民営化法案の衆議院通過にあたって(談話)
2005年7月5日
民主党 政策調査会長 仙谷 由人
1. 本日、郵政民営化法案が衆議院本会議で可決された。しかしながら、自民党内から多くの反対、欠席が出ており、賛成票は議席数の半数に満たなかった。郵政民営化法案は、事実上否決されたと受け止めるべきである。
2. 小泉総理や竹中郵政民営化担当大臣はなぜいま郵政民営化なのかという疑問に正面から答えることもなく、ひたすら我田引水の議論に終始するだけであった。政府案が成立すれば、民業圧迫が必至であり、とりわけ地方経済には深刻な悪影響が及ぶおそれが大きい。まさに国民にとって百害あって一利なしである。
3. 衆議院の審議においては、政策面で数多くの疑問点が明らかになったが、政治手法としても二つの重大な問題が残った。一つは、小泉総理が修正を前提とした法案を提出しておきながら、「修正は考えていない」と強弁し続けたことである。まさに国民に対する騙し討ちというほかない。
4. もう一つは、郵政民営化を正当化する世論操作のため、1億5,000万円もの税金を注ぎ込んで政府広報の強行したことである。しかもこの政府広報は違法な随意契約でなされたばかりか、受注先は竹中大臣周辺の口利きで決まったという疑問を持たれている。さらには、この政府広報の企画書には、「IQの低い主婦・シルバー層」をターゲットにすることが明記されており、人権意識の欠如した極めて不適切なものであった。
5. 審議の舞台は参議院に移るが、民主党は引き続き廃案をめざして論議に臨む。また欠陥だらけの郵政民営化法案を、掟破りとも言える手法で無理やり通そうとする小泉内閣を退陣に追い込むべく、徹底的に戦う所存である。