憩いのホームページ −久保田三千代−

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最新記事一覧

花と憩う

ご挨拶

2018年04月30日(月)

ご挨拶
「なるべく毎日更新する」をモットーに続けてまいりました「久保田三千代の憩いのホームページ」は、本日(4月30日)をもって閉鎖致します。
 長年、訪問してくださり、ありがとうございました。
 
 今後は、エッセイ、俳句、短歌等を書くこと、花や鳥の観賞と写真撮影、朗読、演劇鑑賞等の趣味を、ボチボチと楽しんでいきたいと思っております。
 
 どこかで私の顔を見たらお声をかけてやってください。
 
 皆さまのご健康とお幸せを心より祈りつつ・・・。

(写真の花は庭に咲いたシャクヤクの白花です)


書物と憩う

『位置』14号

2016年06月04日(土)

『位置』14号  
 年一発行している、岡山県エッセイストクラブの文集『位置』も14号となりました。
 例年、私の所属しているメール句会「山麓」の主宰・横田淳氏にもお送りして、感想をお寄せいただいているのですが、今年は、クラブの元副会長・中桐美和子さんがお送りしていました。先日、その御返事が中桐さんの元へ届き、お二人の許可を得ましたので、掲載いたします。 

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 先日は、『2016 位置 position』をご恵贈くださりありがとうございました。いろいろ重なっておりましたので、昨日ようやく読了しました。
 久保田三千代さんのご案内で毎年拝読してきましたが、ますます充実ぶりをみせてくれているように拝察しました。
 まっ先に中桐さまのエッセイを拝見しました。
 お便りの中に、「書けないときは読むことにしていますが、もうとしなのでなかなかです」とありましたが、その「読むこと」が詳しく書いてあって、そのエネルギーに圧倒されました。しかも小生の読んでない分野、もっといえば苦手としてきた分野、あえて読まなかった分野がほとんどでした。
  
 いつもこの本を送ってくださった三千茶こと久保田三千代さんの今回のエッセイ「白い花」は、エッセイというジャンルを超えて、亡き人を偲ぶ誠に心打たれる佳品と拝見しました。
 エッセイとして印象深かった5点をあげるなら、以下の作品になります。共通点は、主題がはっきりしていて、文体がきびきびと無駄がない。主題に共感性がある。最初の一行で読者に関心をもたせて、盛り上がりがあってオチがきまっている。自由闊達、ユーモラス、といったところでしょうか。熱く読めても長すぎるのは外しました。この5点は、百合子も同じように読んで、あれは面白かったわ、と賛同してくれました。
 岩城  嵩「メガネ騒動の顛末」
 形山巳喜夫「アンカー」
 中塚 幾美「天岩戸を開いたのは」
 ひさたにゆか「ゆいレールの中で」
 平井 千秋「名医は聴き上手」
 最後に、ユーモラスとは別に、しみじみと考えさせてくれる1点はというと、この作品をあげたいと思います。
 片山 幸子「戦争を知らない私たち」
 作者の苦労も知らないで、勝手な取り上げ方をしてすみません。総じて初期のころにあった文章作成上の基本ルールを脱落したもの、編集の雑駁さといったものは影をひそめ、読ませるエッセイ集になったと拝察しました。
                     横田 淳 Jun Yokota

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 編集・末廣從弌 他編集委員  和光出版  2016年4月


                


旅に憩う

伊丹市昆虫館へ  帰路

2017年08月31日(木)

伊丹市昆虫館へ  帰路  
8月27日(日)午後

 午後1時、昆虫館を後にする。
 往路と同じ道を逆に帰るのだから、助手席にいても気が楽だ。運転はTちゃんに任せているとは言うものの、Tちゃんも若くは無いのだから多少心配なのだ。最近は高速道路での逆走など、老人の事故が多いことだし。
「何が心配なん? 大丈夫よ。そこまでボケとらんわ」
 私は、そろそろ免許証返納を真剣に考えなくてはならないと思っている。

 171号線から中国自動車道、山陽自動車へと入る。よく走っている道だ。
 Tちゃん持参のパンを食べながらのんびりしていると、ブワー、ブバババー! とバイクの音。時速90kmで走っている我が車をバイクが追い抜いて行く。
「バイクの人はヘルメットぐらいしか身を守るものが無いじゃろ。もし事故におうたら無事じゃ済まんよなあ。ようあんなスピードで走るんじゃ」
 他人事ながら心配になる。
「それより前のトラック見てみ。居眠りしよるんじゃねえかな」
 そう言えば、右へ寄ったり、左へ寄ったり、ふらついている。運転手は見えないが、とても安定した運転とは言えない。もしかしたらスマホかなにか、ゲームをしているのかも。
「後について走るんは危ねえな。追い抜くで」
 ひやひやものである。

「三木サービスエリアで休憩しよう」
 もう休憩? 
「ここ、刃物が有名なんよ。見て行こうや」
 刃物!? そう言えば長年使ってきた出刃包丁の柄が壊れている。新しいのが欲しいと思っていたところである。グッドタイミングとはこのことだ。
 が、しかし!! 並べられている刃物はすべて高級品で高い。出刃包丁はと見ると、3万円から10万円以上のものまで。一番安いのでも私の財布では買えそうもない。
「どのぐらいなら買えるん?」
「うーん、5000円ぐらいなら・・・」
「そりゃ話にならんわ。まあ、順天堂みたいな店なら安いのを売っとるけぇ、そうすりゃええが」
 かぼちゃを切ったり、冷凍の魚や肉を切ったりするぐらいしか出刃包丁を使うことが無いのだから、それで十分なのである。

 さて、再び車上の人となる。
「あれ、書写山ロープウエイが見えるよ」
 Tちゃんは運転しながら何でも良く見えるようで、教えてくれるのだが、あわててカメラを構えたころは通り過ぎている。これも遠くて小さくてボケてしまった。
「書写算の社僧正、書写山の社僧正」
 口をついて出たのは、早口言葉「外郎売り」の一節。
 朗読勉強会で発声練習をするのだが、齢と共に滑舌が悪くなって最近はなかなかうまく言えないのだ。
「齢は取りとうねえなァ」
 つい愚痴になる。
「若返ろうと思うのが間違うとるんじゃねえかな。老化は誰もが通る道。受け入れりゃええんよ」
 彼女、えらく悟っている。が、そう考えれば、じたばたせずに済むかもしれない。
 なんだか禅問答のような、哲学的な話をしているうちに、もう山陽自動車道から瀬戸大橋道。
 帰路はあっという間だった。

(写真は書写山ロープウエイ)


 


憩いの風物

アゲハ

2018年04月26日(木)

アゲハ
 今年初めてアゲハを見ました。
 アゲハは一番普通に見られる、顔なじみの大柄なチョウです。全国の、庭や公園、畑の周辺などに生息し、山中より人間の生活している場所で良く見かけます。
 雄は木立や生垣、等の日陰に沿って飛び、蝶道を作ります。
 キアゲハとよく似ていますが、キアゲハは黄色の地にブルーのアクセントがまぶしいほど色鮮やかな姿なので違いが分かります。

日々の想い

せっかち

2018年02月18日(日)

せっかち  子どものころからせっかちでおっちょこちょいだった。
 小学5年生のときのことだ。算数の授業では最初に小テストをするのが決まりだった。右端の列、4番目の席で、前から配られてくる用紙を手に取り、後ろに回す。用紙には、小数点の掛け算の問題が十問。ああ、簡単だ。鉛筆を持つ手ももどかしく、解いてゆく。
「先生、できました!」
 教卓にいる先生のもとへ、誰よりも早く、勢い込んで持って行った。若くて、今で言うならイケメンの先生だ。赤ペンで○を付けてくれる・・・くれるはず、ン……?
「久保田、全部間違うちょるやいか。どうしたんなら。慌てちゃいかんぜよ」
 早く早くと焦るあまり、問題を勘違いしてしまっての失敗だった。
「落ち着いて解かないかんぜ」
 こんな調子だから学期末には通知表の所見欄に「何をするのも早いが、雑である」と書かれ、両親は「さすがに先生はよう見ちょる」と笑った。
 さて、成人後。人と会う時は約束の時間を逆算して家を出る。たいていは車だ。一時に駅で、ならば十二時に出れば充分間に合うが、十一時半ごろにはいらいらし始めて、十一時四十五分には車に乗る。早く着きすぎる。もちろん友人はまだ来ていない。
 待つ……。それにしても遅い……。忙しく行きかう人の群れに目を凝らすが、姿は見えない。とうとう携帯電話を取り出して、
「今、どこ? 私、駅にもう着いとるよ」
 せかされた友は、
「もうすぐ着くよ。もう、イラチなんじゃからぁ」とあきれている。私はと言えば、ほっとしてようやく落ち着く。
 思えば、携帯電話が無かった昔は、ただ待つしかなかったのだ。そうは思うものの、今でも、「急用ができたのか」「渋滞で遅れているのか」「もしかしたら事故にでも遭ったのではないか」とあれこれと心配になる。それなのに、相手がにこにこしながら遅れて来ようものなら、つい、
「どしたんでぇ! 心配したがぁ。遅れるんなら電話せられぇ!」
 せっかちで、待つのが嫌いな性分は直りそうもない。
                     

(2月17日、毎日新聞岡山版「リレーエッセイ」に掲載されたものです。テーマは「待つ」。写真は平昌オリンピック・男子フィギアで銀メダルを取った宇野昌磨君のフリーの演技。この文章とは関係ないですが、私はファンなので。。。アハ!!)



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